八尺様と同じで、2ちゃんねるオカルト板が発出の物語。
こちらも都市伝説として紹介するのか悩ましいとこですが、ネットロアとして成長しているので、記事にしました。
巨頭オ
ある青年が両親と共に訪れた村を思い出した。

そこは、山奥にある村で、かなり古びた旅館だった。小学生だった青年には、かび臭い部屋や映らないテレビが耐えられなかったが、早朝に父親とカブトムシを捕りに森にいった思いでが強く蘇り、久々に行きたいなと思った。

親に場所を聞き、連休を利用し、一人車で聞いた場所へと向かう。
旅館は既に廃業していたのか、調べても場所も電話番号も分からなかった。それでも、あの村に行ってみよう、と車を走らせた。
しかし、教えて貰った場所辺りについたが、人の気配はいっさいなかった。
村へと続いているだろう道は荒れていて、古びた看板が立てられていた。
看板には「巨頭オ」と記されていた。

–ここなのか?
青年は不気味に感じながらも、車から下りて村の中へ入っていった。
確かにそこは村ではあった。ただし、既に廃村と化しており、長らく放置されていたのか、建物には蔦が巻き付き、家屋によっては崩れ落ちたものもあった。
入口付近にあった朽ち果てた雑貨店に見覚えがあった。

確かに此処は彼が昔訪れた思いでの地だったようだ。
蘇る思いでと、喪失感でぼう然と立ち尽くしていると、少し先の草むらから人影が現れた。

が、それは頭が異様に大きく、不気味な表情を浮かべながら頭を横に振りこちらに向かってきていた。
一人だけではなかった。次々と同じように頭の異様に大きい人間たちが頭を振りながら迫ってきた。

青年は叫び、車まで走って戻り、村から離れていった。
後日、ナビの履歴を確認したが、やはりかつて旅行した場所であることは間違いなかった。
オカルト板の、「時空の歪み Part4」スレッドに、二〇〇六年二月二二日に書き込まれた話し。
そのクオリティの高さからか、実際に鹿児島県で巨頭オと書かれた看板を見つけた、などの報告もあがるなど盛り上がりを見せたが、実際に同じ場所だったのか分からないなど、謎も多い。
巨頭村と書かれた看板がかすれて、巨頭オとなったのでは、と言われています。
結局のところ、詳細は分からず、それ故に話しが膨らみ都市伝説化している所は、ネットロアの特徴なのでしょうか。
おすすめの書籍
都市伝説の話しを読みたいなら、日本人なら、松山ひろし氏の書籍が面白いと思います。
昔webサイト「現代奇談」を良く読んでいました。そちらのサイトは閉鎖されてしまっていますが、書籍がいくつかでているのでオススメです。

民族学的に学びたい場合は、ジャン・ハロルド・ブルンヴァン氏の書籍が面白いのですが、日本語のKindle本や、そもそも書籍も手に入り辛いのが残念。もし、興味があったら古本などで探して購入してみても面白いと思います。