日本の都市伝説は、時に私たちの想像を超える恐怖を呼び起こします。その中でも「友達だよな」という都市伝説は、友情というテーマと心霊的な恐怖が絡み合った話として語り継がれています。
友達だよな?
ある若者の話。
深夜、数人の若者がドライブをしていた。
誰かが肝試しに心霊スポットに行こうと言い出した。
「どこに?」
「あの○○トンネルだよ。深夜にトンネルの中央付近で車を止めてクラクションを3回鳴らすと、出るらしい。」
他の友人たちは「本当かよ」と茶化しながらも、面白そうだから行こうと盛り上がった。
深夜3時。少し人里離れた場所にそのトンネルはあった。
トンネルの前で車を止め、外観を眺める。
不思議なことに虫の鳴き声さえせず、耳が痛いくらいの静けさだった。
「不気味なところだな……」誰かが呟いた。
恐怖からか、誰も答えなかった。
ゆっくりと車を進める。
薄暗い灯りが無機質なトンネル内をぼんやりと照らしている。
誰もいない。前後から車も来ていない。
「ここら辺か?」運転手が車を止めて前後を確認した。
「車、来てないみたいだし、やるぞ。」
クラクションが3回、トンネル内に響いた。
再び、耳が痛いくらいの静寂があたりを包む。
「……何も起きないな。」震えた声が静寂を切り裂く。
「なんだよ、まぁ、そりゃそうだよな。」後部座席の友人たちが笑った。
「なぁ、俺たち友達だよな。見捨てないよな?」運転席の男性が呟いた。
「何言ってんだ。そりゃそうだろ。」
運転手が「これ」と言いながら足元を指さした。
その瞬間、車内に悲鳴が響き渡った。
足元には、不気味な顔をした女の顔と、延びた手が運転手の足を掴んでいたのだ。
驚きのあまり、友人たちは車から飛び出し、トンネルの出口まで逃げ出した。
冷静になって振り返ると、トンネル内に車はなかった。
その後、車と運転手は麓の町で見つかったが、運転手は精神を病んでしまったと言う。
この物語も非常に有名でドラマ、映画などで題材になっているので知っている方も多かったかと。
都市伝説「友達だよな」は、恐怖と友情の狭間で人間の心理を鋭く描いた物語です。都市伝説の魅力は、ただ怖がらせるだけでなく、人間の本質や社会的なテーマを浮き彫りにする点にもあるのかもしれません。
海外は人コワ系の都市伝説が多いように感じますが、日本は古来より怪談噺が多いからか、怪談系都市伝説も多いように感じますね。
この物語を通じて、あなたは何を感じますか?それは恐怖だけではなく、友情の意味や、自分ならどう行動するかを考えるきっかけとなるかもしれません。