サブリミナルを知っていますか? 「意識の下(sub)にある」「境界(limen)を超えた」という意味を持つ言葉で、視覚や聴覚を通じて、意識では捉えにくいが無意識に影響を与えるメッセージのことを指します。これは、特定のメッセージが一瞬だけ見せられたり、聞こえないほど小さな音で再生されたりして、意識的には気づかないが、潜在意識には影響を与えると考えられています。
サブリミナル・ムービー
最近、友達のA子の様子がちょっとおかしい。話しかけてもぼんやりしてるし、よくよく聞いてみると、同じ映画を何度も観に行っているらしい。
信じられないくらい同じ映画に通ってるみたいだけど、別にそんな映画好きなタイプじゃなかったはず。何があったのか気になって、A子に聞いてみることにした。
「その映画、そんなに面白いの?」
私の問いかけに、A子はやけに真剣な顔をして答えた。
「あの映画は素晴らしいんだよ…特に○○様のことを考えると夜も眠れないの」
その言葉がやけに耳に残って、胸がざわつく。調べてみると、その「○○様」は新興宗教の教祖らしい。私の中に嫌な予感が広がっていく。
「A子、宗教とか興味あったっけ?」
ふとした時に、私は彼女にそう聞いてみた。すると、A子は少し首をかしげてから、静かに首を横に振る。どうやら、自分が何かに影響されているという自覚はないみたいだ。けれど、最近のA子はとにかく映画の話ばかりで、どうしてもその○○様に強く惹かれているみたいだった。
私は一つの仮説を立てた。きっと、その映画が何かおかしいんだ。映画に何か仕掛けがあるに違いない。A子をあんなふうに変えてしまった何かが、映画の中に隠されているんじゃないか、と。
私はA子を誘い、その映画を一緒に観に行くことに決めた。実際に観てみて、何か異様なものが感じ取れたら、その瞬間を見逃さずに突き止めてやるんだという決意が胸にあった。ところが、スクリーンの前に座ってしばらくすると、私の想像は肩透かしを食らった。そこに映し出されていたのは、よくある普通の恋愛映画で、特に怪しい場面もなければ、○○様という人物が出てくるわけでもなかった。
映画の上映が終わると、私たちは黙って席を立った。
A子は満足そうな表情を浮かべているけど、私は映画には満足したけれども、腑には落ちなかった。
その後、なぜか私もあの映画が忘れられなくなった。なんてことないストーリーだったはずなのに、次第にあの映画のシーンが頭をよぎり、無性にまた観に行きたくなる。おかしい。おかしいけれど、どうしてもその衝動が止められないのだ。そして、気づけば私もまた、○○様の説法をどうしても聞きたくてたまらなくなっていた。
暫くして、その映画は配給停止となった。そしてこんな噂が流れた。
「あの映画には、分からないように所々のコマに○○様が説法している写真が挿入されている」また、「人間には聞こえない周波数が流れていて、もう一度映画を見たくなるように洗脳していると」と
まとめ
昔、テレビを見ているときに番組の終了とCM切り替え時に関係のない画像が一瞬挿入されていたことがあって、これはサブリミナル! と思った事がありました。わざわざビデオに取ってコマ送りで確認してあることを確認してました。
親が放送局で働いていたので、サブリミナルなのかと聞いたら、んなわけあるか、と笑われました。微妙な時間調整で一瞬入る事があるカードだ、と教えてくれました。うん十年も前の事で、恐らく今はそんな調整はせず、やれているとは思うのですが、知らなければ勝手にサブリミナル!と陰謀論を立てて騒いでいたんだろうな。と。
現代の研究によると、サブリミナルメッセージが無意識に影響を与える可能性はあるものの、その効果は短期間であり、長期的な行動変化にはつながりにくいとされています。また、サブリミナルメッセージが有効であるためには、メッセージ内容が視聴者にとってすでに関心のあるものである場合に限るとされています。たとえば、すでに喉が渇いている人に「水を飲む」というサブリミナルメッセージを見せると影響があるかもしれませんが、そうでない人にはほとんど影響がないと言われています。
ただ、倫理的な問題から多くの国や地域では、サブリミナルメッセージの使用が法律で制限されています。日本では、1995年に日本放送協会(NHK)が、1999年には日本民間放送連盟が、それぞれの番組放送基準でサブリミナル的表現方法を禁止することを明文化されています。
現在はステルスマーケティングが問題になっていますが、サブリミナルとは少し違うとはいえ、安心させて購買させる、という点では人間の意識と言うのはやっぱだまされやすいんだろうなと思います。
え? このサイトと動画は大丈夫かって?
声を大にして言いますね、
「大丈夫です!ステマもサブリミナルもありません!でもYOUTUBEの動画に「良いね」!とチャンネル登録してくれると嬉しいです!このサイトも毎日見に来てください!」
おすすめの書籍
都市伝説の話しを読みたいなら、日本人なら、松山ひろし氏の書籍が面白いと思います。
昔webサイト「現代奇談」を良く読んでいました。そちらのサイトは閉鎖されてしまっていますが、書籍がいくつかでているのでオススメです。
民族学的に学びたい場合は、ジャン・ハロルド・ブルンヴァン氏の書籍が面白いのですが、日本語のKindle本や、そもそも書籍も手に入り辛いのが残念。もし、興味があったら古本などで探して購入してみても面白いと思います。