ベッドの下に… の亜種と言える都市伝説ですが、ヒトコワ系トップクラスの怖さがあるストーリーかなと。
メッセージ
ある女性の話。
その日、女性は大学の先輩の家で深夜までお酒を飲んでいた。

翌日には用事があったため、女性は帰宅することにした。
しかし、途中で携帯電話を忘れたことに気づく。
しばらく悩んだが、結局、電話を取りに先輩の家へ戻ることにした。
先輩の家に着くと、部屋の灯りは消えており、どうやら先輩はすでに寝てしまっているようだった。
「チャイムを鳴らして起こすのも気が引けるな……」
ふと帰り際のことを思い出す。
酔いつぶれた先輩はリビングで横たわっていた。

電気は消したが、もしかすると鍵はかけていないかもしれない。
そう思いながら、そっとドアノブを回してみた。
「ラッキー、あいてた」
女性は静かに家の中へ入った。
痛いほどの静寂が広がっている。

–寝てるよね。
音を立てないようにしよう
電気をつけず、女性はゆっくりとリビングへと進む。
部屋の中は真っ暗で、ほとんど何も見えなかったが、かろうじてソファーに横たわる先輩の足だけが目に入った。
—確かソファーの下あたり……
手探りで探ると、無事に携帯が見つかった。
「おやすみなさい……」
小声でそう呟き、女性は再び家路についた。
翌日、用事を済ませた女性は、先輩に電話をかけた。

昨日のお礼を伝えたかったのと、思い返すと、最後に見た先輩がピクリとも動かなかったのが気になったからだ。
しかし、何度かけても先輩は電話に出ない。
不安になった女性は、再び先輩の家を訪れることにした。
チャイムを鳴らしても反応はない。

試しに電話をかけると、中から呼び出し音が聞こえた。
女性はドアノブを回してみた。
昨日と同じく、鍵はかかっていなかった。
「先輩?」
呼びかけても返事はない。
カーテンが閉め切られ、電気もついておらず、部屋の中は暗闇に包まれていた。
女性はそっと部屋に入り、スイッチを押した。
次の瞬間、女性は悲鳴を上げた。

ソファーの上で、先輩が事切れていたのだ。
「先輩!?」
呆然としながらも声をかける。
だが、当然のように返事はなかった。
そのとき、何かが妙だと気づいた。
ぞっとするような違和感が部屋を包んでいる。
そして、目に飛び込んできたものに、女性は再び悲鳴を上げた。
壁に、赤く文字が書かれていたのだ。
あかりをつけなくてよかったな

――そう、昨日、女性が携帯を取りに戻ったとき、すでに先輩は襲われていたのだ。
そして、犯人はまだ部屋の中に潜んでいた。
もし、あのとき電気をつけていたら……
こちらの話、「ルームメイトの死」と言うタイトルで有名なのですが、ルームメイトと言う言葉が日本ではあまりなじみがないかなと思い、メッセージにしたのですが、USOジャパンと言う昔のテレビ番組でも同様のタイトルで紹介してたみたいですね。
犬が手を舐めたと思っていたら犯人が舐めていたと言うバージョンもあるのですが、それはまた別の機会に紹介するとして、日本よりもどちらかというと海外から来た話しのようですね。
犯人とのニアミスと言うのは割りとある話しなのですが、後から分かってゾクッとするのは恐怖を倍増させますね。
余談ですが、すごい好きな話しで気合いを入れて動画を作ったら、TikTokの方では過激すぎてオススメには載せませんとなってしまって・・・Youtubeの方でしかまだ公開できていないのです。
おすすめの書籍
都市伝説を含め、日本の怪異を辞典にした本です。辞典ですが、何となく読み進めるだけでも面白い。
量が多いですが、亜種も一つとしてカウントしているので同様の怪異または都市伝説も多く、一つ一つの内容が少ないこともありますが、圧倒的な熱量で集めた怪異の数々はホラー好きならば持っておいて損はない一冊だと思います。
