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これは友達の友達から聞いた話

都市伝説:夢の一等旅行チケット

ふと、いくつか「昔聞いた話しは実は都市伝説だったんじゃないかな」と思う事が有り、自分で調べてみたのですが、該当するニュース記事などもなく、もしかしたらドラマなどで同様の設定があって、それがあたかも本当にあった出来事として出回っているかもしれない話し。


夢の一等旅行チケット

近所のスーパーに買い物に出かけた男性は、入口付近で目を引く派手な抽選会の看板を目にした。「一等賞!国内有名旅館の三泊四日ペアチケット!」と書かれている。参加条件はシンプルだった。買い物のレシートと簡単なアンケートに答えるだけでくじが引ける。男性は特に興味があったわけではないが、「運試しだ」と軽い気持ちでくじを引くことにした。

そして驚いたことに、男性は見事一等を引き当てた。周りの客から羨望の視線を浴びながら、抽選会のスタッフに促されて景品の説明を受けた。

「おめでとうございます!当選された方には、後日チケットを郵送いたします。そのため、ご本人確認のために免許証などの身分証をご提示いただき、住所をご記入ください。」

男性は特に不審には思わず、言われるがままに身分証を見せ、住所を書き込んだ。家に帰ってそのことを妻に話すと、彼女は少し怪訝な表情を浮かべた。

「本当にチケットが届くのかしら?なんだかうさんくさいわね。」

しかし数日後、本当に立派なチケットが郵送されてきた。旅館の公式ホームページで予約もスムーズに取れ、夫婦は安心して旅行の準備を始めた。

旅行当日、夫婦は期待に胸を膨らませながら旅館へ向かった。旅館は評判通り豪華で、温泉や食事を存分に楽しむことができた。三泊四日の旅は夢のような時間だった。旅館を出る際、スタッフにも「またぜひお越しください」と笑顔で見送られ、夫婦は大満足で家路についた。

ところが、家に戻った途端、二人は言葉を失った。家の中は空っぽだった。家具も電化製品も、すべてが跡形もなく消え去っていたのだ。動揺した男性は家を飛び出し、自分の家の表札を確認した。

「ここは間違いなく俺たちの家だ……なのにどうして?」

混乱する男性に気づいた隣家の女性が声をかけてきた。

「あら、何か忘れ物でもしたの?急に引っ越したからびっくりしたわよ。」

「引っ越し?何の話ですか?私たちは旅行に行っていただけですよ!」

「え?一昨日、大きな引っ越しトラックが来て、家の中のものを全部運び出してたわよ。てっきり引っ越すのかと思ったけど……」

女性の言葉に男性は背筋が凍る思いがした。旅行の間に何者かが家を完全に空にしてしまったのだ。

後日、警察に相談したところ、驚くべき事実が明らかになった。スーパーで行われていた抽選会は、実は窃盗団の巧妙な罠だったのだ。アンケートでは、さりげなく年収や家族構成などの情報を引き出されていた。そして、住所や本人確認の情報は旅行先を確定するために利用され、家の留守が確実になるタイミングで計画的に家財道具が持ち去られたのだ。

警察は捜査を続けたものの、犯人の足取りはつかめなかった。男性と妻はショックでしばらく立ち直れず、口を開くたびにこうつぶやいていた。

「もう二度と、くじなんて引かない。」


まとめ

この話し、誰かとショッピングセンターやスーパーなどに出ているウォーターサーバーや、くじ引きなどがうさんくさいよね、という話しから、こういう事件があってさ、と聞かされた記憶があります。

もっと前に、母親からも、知り合いから聞いたんだけども、引っ越し業者を装って家の中のもの全部もっていく窃盗団がいてと言う話しがありました。

長らく本当の話と思っていたのですが、ふと、本当にそんな事件があったのかな? と調べてみたのですが、引っ越し業者を装って何かを盗み出したり、業者が見積もり時に盗みを働いたなどのニュースはありましたが、上記の様な事件は見当たらず、「あぁ、これは都市伝説なのだ」と思うようになりました。

まぁ、そもそもスーパーと関係はない事が多いでしょうが、場所を貸す以上、スーパー側も有る程度の確認は行うでしょうし、直ぐに足がついてしまうので信憑性は薄いように感じます。とは言え、スーパーなど普段行くようなところで詐欺が行われないと言う気持ちから、まぁ大丈夫だろうと個人情報を話してしまいそうな気もします。

最近では、子供にお菓子を渡してきて、そのまま何の携帯キャリア使ってますか?と話されることが多いですよね。

あれは、少し強引なキャリアの勧誘で、物を渡されると無碍にできない人間の心理をついていて、たちは悪いですよね。


おすすめの書籍

都市伝説の話しを読みたいなら、日本人なら、松山ひろし氏の書籍が面白いと思います。

昔webサイト「現代奇談」を良く読んでいました。そちらのサイトは閉鎖されてしまっていますが、書籍がいくつかでているのでオススメです。

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民族学的に学びたい場合は、ジャン・ハロルド・ブルンヴァン氏の書籍が面白いのですが、日本語のKindle本や、そもそも書籍も手に入り辛いのが残念。もし、興味があったら古本などで探して購入してみても面白いと思います。

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