「フジツボの都市伝説」は、日本で広く知られている都市伝説の一つで、自分も小学生のころに読んだ怖い本に載っていて恐怖を覚えました。
この系統の話は様々なパターンがあります。まずは、フジツボの話から
膝にフジツボが・・・
友達の友達から聞いた話
ある少女が母親と共に海辺に遊びに来ていた。
ごつごつとした岩場に溜まった水たまりにはカニや小魚がいて、簡単に取れた。少女は嬉しくて岩場を飛び跳ねるように移動して行く。母親は、危ないわ、と戻ってくるように何度か声をかけたが、少女は、もう少し、と言って帰ってこない。
すると、突然大きな波が岩場に当たって砕け、驚いた少女は転んでしまう。母親は短い悲鳴を上げながら駆け寄る。少女の膝が岩で切れてしまい出血していた。少女も泣いてしまい、無論、磯遊びはそこでおしまいとなった。
水で洗い流してガーゼをしただけだったが、家に帰る頃には出血も止まっていた。
見た目もそこまで酷くなかったので、病院には行かずそのまま過ごした。母親は、あの時病院に連れて行けば良かったと、酷く後悔したと言う。
数日後、少女の容体が悪化した。
朝、起きてこない少女の様子を見に行くと、高熱で白目を剥いていた。母親は布団をめくって体を揺すりながら声をかける。それでも少女は目を覚まさない。
救急車、と母親は立ち上がり電話に向かおうとした。その時、違和感を覚えた。
少女の怪我をした膝辺りが異様な盛り上がり方をしていたのだ。もしかして、この傷が原因? と、恐る恐るズボンを捲る。そして、声にならない悲鳴を上げた。
なんと、少女の膝の傷に、フジツボが生えてしまっていたのだ・・・
実際の危険性
フジツボが人間の体に寄生することは生物学的にはありえません。大人なら分かる話ですが、小学生だった自分には本当に海に行くのが嫌になる話でした。
様々なバリエーション
この構成の話は他にもいくつかあります。昔テレビ番組でゴキブリを食べた男性が、それが原因で死んだ、という噂がありました。
この話しの面白いところは、テレビ番組で食べたと言うのは本当で、男性が死んだと言うのは嘘だった事です。暫く立ってから『特命リサーチ200X』という番組で真偽の確認をしたところ、男性が生きていることが分かったのです。しかし、放送から何十年も経ってからの事というのも面白いところです。まぁ、今はネットがあるのでもっと早く嘘だと分かるかもしれませんが。
また、こんな話しもあります。
夏に食べるスイカやメロンの種を食べてしまうと体の中で発芽して死ぬ、と言う話し。
これはローカルな話しですかね? 自分の子供の時によく言われていて、スイカ食べるときは種をおっかなびっくり吐き出していました。まぁ言わずもがな、誤飲しても大丈夫でした。
まとめ
この話しは、フジツボであれば危険な磯遊びをさせまいとした大人たちの知恵だったのではないでしょうか。ゴキブリの話や、スイカの種など基本は同じことだと思います。スイカの種は消化はされないので、そのまま出てくるみたいですが、であれば食べないほうが健康上はよいでしょう。
おすすめの書籍
都市伝説の話しを読みたいなら、日本人なら、松山ひろし氏の書籍が面白いと思います。
昔webサイト「現代奇談」を良く読んでいました。そちらのサイトは閉鎖されてしまっていますが、書籍がいくつかでているのでオススメです。
民族学的に学びたい場合は、ジャン・ハロルド・ブルンヴァン氏の書籍が面白いのですが、日本語のKindle本や、そもそも書籍も手に入り辛いのが残念。もし、興味があったら古本などで探して購入してみても面白いと思います。